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実家の親を呼び寄せるための、賃貸物件を探すチェックポイント

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実家で暮らす高齢の親が心配で、同居を決意する人もいます。しかし、これまで別々に暮らしていた2家族が、いきなり一緒に住むことはストレスも多く、失敗する可能性もあります

そこで、親と子が日常的に往来ができる範囲にある別々の住居に住む近居」が注目されています。

「近居」には子供世帯が実家(親世帯)近くに引っ越す形と、親世帯が子供世帯の近くに引っ越す場合があります。

このブログでは、「自分の生活を守りながらできる”親孝行”の形」を子供世代に向けて発信しています。そのため、親世帯が子供世帯の近くに引っ越す形の「近居」に絞って話していきます。

高齢の親が生活するための「物件探し」は、その後の人生を左右する重要な決断です。情報をたくさん集め、良い物件が見つかるまで粘り強く行うことをおすすめします。

  パパさん

親との同居を解消して2年が経つけど、最近は母ちゃんまで弱ってきて、老人2人だけの生活はもうしんどいみたい

ママちゃん

我が家が引っ越すわけにはいかないから、うちの近くに住んでもらうしかないわね。近くに住んでもらえるとやっぱり何かと安心よ

パパさん

そうだよな。忙しくてあまり実家にも行けないし。母ちゃんまで無理して動けなくなったら、それこそ両親2人の介護を我が家でしなければならない。そうなったらお手上げだよ

ママちゃん

でも、マンションを買うお金なんてどこにもないから、賃貸するしかないわね。いい物件見つかるかしら?

うるる君

高齢者が住み慣れた実家を離れるのは本当に辛いことだよ。そこまでして引っ越してもらうんだから、きちんとした物件を探さないといけないね

高齢者に住ませる賃貸物件を探す時の注意点

1. 高齢者に安心・安全・便利な部屋選び

体が不自由になってくる高齢者とって、ちょっとした不都合な点も生活の大きな妨げになります。物件を探すときは、高齢者の立場に立って、安心・安全・便利に生活を送れるかどうか、慎重にチェックする必要があります。

チェックポイント

・エントランスや部屋に段差・障害物が少ない
・トイレ・風呂・廊下などに手すりがあるor設置できる
・棚・収納が高すぎない
・キッチン・風呂の床が滑りやすくない
・バスタブが深すぎず出入りが難しくない
防火設備、警報装置などが設置されている

車椅子を使う家庭の場合、次のような点も確認する必要があります。

・廊下や通路を車椅子で通れる広さが確保されている
・スロープなどがあり、部屋まで車椅子で出入りできる
・玄関などに車椅子を置いておくスペースを確保できる
・エレベーターに車椅子で入った時に広さが十分ある

実際に探し始めると分かってきますが、賃貸物件でこれらの項目を満たしているところはほとんどありません

段差・障害物・バスタブなど、構造上変えられないものは仕方ありません。しかし、手すり・収納・床のすべり防止・警報設備などは別の商品などで代替できる可能性があります。代替商品がないかを前もって調べ、契約後に設置することも検討してください。

パパさん

我が家が借りた物件は、トイレにも風呂にも手すりが付いていませんでした。仕方ないから工事のいらない手摺りをAmazonで探して取り付けました

2. 高齢者が住みやすい周辺環境

高齢者に安心・安全な部屋選びと、高齢者が住みやすい周辺環境の両方を満たすことはかなり難しくなります。しかし、実家を離れて新しい街に住む高齢者の生活を考えると、周辺環境も重要なチェック項目です。

チェックポイント

安全に散歩ができる環境
便利に買い物ができる環境
病気の時に通院できる環境

パパさん

我が家はペット飼育可の物件を選びました。親はペットを飼いませんが、親の気晴らしのために我が家のペットを連れて行き遊んでもらっています

3. 周りの部屋に気を遣わないで済む部屋選び

年寄りの中には人様に迷惑をかけることを極端に嫌い、些細なことでも気にする人がいます。これまで実家の一軒家に住んでいたのであれば、集合住宅は他人との距離が近くなり、想像以上にストレスとなります。

チェックポイント

・壁の防音がきちんとしており、隣の部屋に物音が響かない
・床の防音がきちんとしており、下の部屋に物音が響かない
・窓の防音がきちんとしており、外部の音が気にならない

パパさん

父親は 歩行器 を使って生活しています。歩くたびに「ガシャ ガシャ」と音がするため、下に響いていないか母親はいつも気にしています

4. 実家との環境変化をできるだけ少なくする

また、新居に住み始めた後、これまでの実家生活と勝手が違う状況に遭遇することがあります。それが些細なことでも、柔軟に対応できない高齢者にとっては、悩みやイライラの原因となります。

親がその物件で生活を始めたあとのことを想像し、細かいところまで目を配っておくことをおすすめします。

チェックポイント

・集積場へのゴミ出しの仕方
・マンションの24時間換気の音
エアコン空調による乾燥
・ベランダでの洗濯物の干し方
間取り部屋数
新聞・郵便・宅配便の受け取り方

パパさん

引っ越してしばらくの間、母親は小さなことがストレスとなって寝れなかったみたい。しばらくの間「実家に帰りたい」と言い続けてました

ママちゃん

居間を真ん中にして、左にお母さんの部屋、右にお父さんの部屋という間取りを選んで正解だったわ。実家と違ってマンションだと2人の距離が近くなるから、少しでも離してあげないとストレスになる

最後に

高齢者の生活に求められる項目はたくさんあります。いくつもの賃貸物件を周って感じたことは「日本の賃貸専用物件は、高齢者が生活するのにやさしくない」ということです。

年齢や体の状態にもよりますが、高齢者が安心・安全に暮らすためにはトイレや風呂の手すりは必須です。しかし、賃貸で手すりが付いている物件はあまりありません。

入居後に手すりを設置することも可能な賃貸物件もありますが、退去時には取り外して原状復帰する必要が出てきます(介護用品の場合、大家と管理会社の承諾を得れば、退去時に原状復帰しないでも済む物件もあるようです)。

その点、分譲賃貸物件(分譲マンションを購入したオーナーが一時的に部屋を賃貸している物件)には手摺りが付いている物件が多くあります。しかし、一般的に賃料相場が高くなる上、高齢者が入居することを嫌がるオーナーもいる点がデメリットです。

高齢者向け賃貸としては以下がありますが、物件数・物件のある地域が限られています。お住まいの近くに物件がある方は、是非参考にしてください。

また、いくつかの不動産会社サイトで「シニア向け賃貸物件」を特集しています。しかし、ここに載っている物件にシニアが安心・安全に暮らせるための設備が付いているとは限りません。実際に現地に行って、部屋をよく確認することが必要です。

※「シニア向け賃貸住宅」に特集されている物件は、おそらく国土交通省が行う「住宅確保要配慮者向け賃貸住宅」に登録された物件(高齢者等の入居を拒まない住宅)だと思われます。

いずれにせよ、わざわざ実家から出てきたのに、実家で暮らすより不便だったり、みすぼらしかったり、つまらなかったり、孤独を感じるようでは意味がありません。

親を呼び寄せ近居するのであれば、親の気持ちや生活を尊重し、親に幸せを感じてもらえるような物件探しがなにより大切です。